緩和ケア病棟での夜勤専従

緩和ケア病棟での夜勤専従

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終末期医療に関心があり、患者様ご自身の意思、思いを尊重した医療の大切さも感じていたので、緩和ケア病棟で働き始めました。

患者様達は自分がどのような状態かをよく分かっていて、患者様のご家族も穏やかでゆったりと最期を過ごしたいと思っているので、これまで働いてきた病院とは全く違う雰囲気です。

患者様お一人ひとりに人生のドラマがあり、せん妄状態になって、口走る言葉の中には、その方が大事にしてきた時間や出来事が垣間見えます。

ある方は、旅行代理店の添乗員としてとても充実したお仕事をされていたようで、看護師の私を旅行先のスタッフと間違って、いろいろとお願いをしてきました。

ご家族が面会に来た時には、ここは英語が通じなくて困ってるんだよ、とおっしゃったりしていました。

痛みはその人自身にしか分からないことですが、言葉で表現出来ないほどの痛みです。

痛み緩和がとても重要で、その人に合った量をドクターとの相談で、コントロールしていきます。

夜勤の間は、患者様もご家族も不安になりがちで、太陽の光のありがたさを改めて感じます。

いつか来る日のために、心も準備しながら、ケアをしていくので、ご家族もその日が来た時には、お陰様で本当に充実した豊かな時を過ごせたとおっしゃってくださることがあります。

家族をも支えることが出来た、とほっとします。

私が総合病院で働いていた時に、末期の方が急変を何度か繰り返した際に、奥様が人工呼吸器をつけてあげたい、とおっしゃって、でも、患者様は尊厳死協会に登録していて、延命治療はしないことを望んでおられました。

なので、延命治療をすることなく、最期を迎えました。

患者様の思いとご家族の思いのずれはとても難しいことがあるのですが、患者様ご自身の思い、ご家族に寄り添う医療をいつも考えています。

2015年11月14日|